「you」

自動販売機の前で
あなたは困惑していました
財布にお金を入れるのを忘れて
私が通りがかった時
ちょうど諦めようとした

どうしたの
お金忘れちゃって
貸してあげるよ
え いいよ
いいよいいよ

ありがとうと言って
飲み物を選んで
ゴトンと落ちてくるまで
そこでふたりで過ごしました
私は幸せだった

後であなたが返してくれた百円を
私は使うことができなかった
大切にしすぎるのも違う気がして
気にしないふりをしていたら
本当にどこかへ行ってしまった

近づくと遠くなるもの
そっぽを向くと近づくもの
それらを知ってからの私は
いつも混乱してた
気にしないという勇気はしらなかった

その勇気を手にしていたら
私に残るあなたの記憶は
増えたのでしょうか
減ったのでしょうか
どのみちもう動きません

あなたの知らないあなたを
言い当てられたときくらい
うれしい瞬間ってなかった
あなたのはっとした顔を
今も思い出して笑ってしまうの

新しい自分になりたいと思うのに
それだけは捨てられない
それを捨ててなるような私ならいらない
あの頃の私もあなたも否定せずに
私はたぶん新しくなれる


y




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by yasuharakenta | 2014-09-04 23:16 | 詩、歌詞