「3.29」


持ってきた喪服がひとまずいらなくなって
出た溜め息みたいなのをさらに息で吹き飛ばした
とても美しい空がだんだんと夕焼けになって
窓の数だけの名画になってたと思う

初対面だった小さな親戚に手紙をもらった
抱きしめたのは恥ずかしがらないと決めていたから
覚えたてのひらがなで綴られた思い出は
なんともチープでたまらなく世界だった

自宅に着いたのはたったの3時間後だった
いっこ抜かしの新幹線で誰かの返信よりも速く
理由もなく遠ざかっていた当然の愛情に
恥ずかしさも情けなさもなくされてしまった


20160617 2303




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by yasuharakenta | 2016-03-29 23:03 | 詩、歌詞