「光を生む人」


ふたりのこどもをつれておもちゃ売り場で
おかあさんは薄いカーディガンを脱いだ
梅雨明けの暑い日で中のTシャツは
背中がぜんぶ濡れていた

さっき道ですれ違った女性の自転車
子供乗せのグレーのカバーが風で揺れていた

汗をそれほどかくこともその自転車を選ぶことも
子どもがいなければしなかっただろうな
何かを捨てて選ぶ愛情の美しさよ

高くもなく可愛くもない大きな自転車で
綺麗でもなく歩きにくくもない履き慣れたスニーカーで
褒められもしない給料もない終わらない毎日を
光のために注ぎ続ける


20160729 1408




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by yasuharakenta | 2016-04-29 14:08 | 詩、歌詞