「とまれないだけ」
外に出て手袋をはめたとき
薬指に指輪がないことを思い出した
付けてたのはもう4年も前
溜め息は冬らしく白く消えてった
駅までの自転車は寒すぎる
マスクの上の目元に風が当たる
全部閉じて生きるのは不可能で
滞って生きるのは不可能で
嗚呼今日も電車に乗って
嗚呼今日も仕事で褒められて
嗚呼今日も美味しい夕飯で
嗚呼明日に備えて寝るのね
実際は珍しく仕事で注意されて
大人げなくふて腐れてしまったや
私の気持ちなんて分からないくせに
まあ私も分かってないんだろうな
ドン・キホーテほど山ほど商品があったからって
アマゾンで何でも注文できたからって
溜め息が少なくなったりしないだろうな
捨てられない指輪さえ上手くしまえないんだから
嗚呼今日も電車に乗って
嗚呼今日も自転車に乗って
嗚呼今日の汗を流したら
嗚呼明日また進んでいるのね
20160901 2246
by yasuharakenta
| 2016-05-28 22:46
| 詩、歌詞